11枚のとらんぷ

ミステリというよりも、マジックを主体にした小説。アマチュア奇術師集団が、市の主催する公演でいろんなどたばたを繰り広げながらもプログラムをこなしていく。しばらく何の事件も起きないので、このあたりが退屈。物語の中盤で、やっと殺人事件がおき。作中作の「11枚のとらんぷ」とつながる。この作中作のできがすごくいい。この作品の後はマジックのコンベンション中心。事件はどうなったんだっけって思ったところで解決編。ミステリに読みなれていない人にこそ面白い作品だと思う。