海辺のカフカ(下)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

さらに不可解な事態がおこり、物語は意外な展開を見せ、何の説明もなしに、不思議な余韻を残しつつ、物語は唐突に終わる。しかし読み終わっても、何を訴えたいのかよく分からない。何か伝えようとしていることは分かるんだが、心にしみこんでこないというもどかしさを感じた。あるいは何も意味のあることは書いていなかったのかもしれない。特定の人にしか響かないことなのかもしれない。一つ分かったのは、猫は何でも知っているということだ。百万ドルトリオの演奏するベートーベンの大公トリオも気になる。