祈りの海
- 作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 文庫
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- 貸金庫(The Safe-Deposit Box)
毎朝違う自分になって目覚める男の話
- キューティ(The Cutie)
子供が欲しい男が、エンジェルという人工生命を受胎して育てる話
- ぼくになることを(Learning to be Me)
宝石に自分の脳の機能を代替(スイッチ)させ、永遠の生命を得ることができるようになった未来。そのスイッチに対する葛藤。
- 繭(Cocoon)
ある会社の工場がテロリストに爆破される。その会社の開発していた商品は、胎盤のフィルターを高性能なものにして、胎児をウィルスや毒物などから守るものだった。
- 百光年ダイアリー(The Hundred Light-Year Diary)
時間逆転銀河を観測すると、観測器から光子が吸い取られる。観測器と銀河の間を遮ると、遮る前に吸収が止まる。これを利用して、未来に情報を送れる。
- 誘拐(A Kidnapping)
自分の妻のスキャンを誘拐された。しかし妻は一度もスキャンをされたことがない。どういうことなのか。
- 放浪者の軌道(Unstable Orbits the Space of Lies)
アトラクタにとらわれた社会と、そこから逃げようとする人々の話だが、これは物理のカオス理論そのものである。カオス理論の一部で、アトラクタにとらわれているかどうかは、いくらシュミレーションしても分からないとか、初期条件の違いで結果がどうなるか予測できない所などである。カオスを知っている人にはニヤっとできる話である。