料理長が多すぎる

ネロ・ウルフシリーズ5作目。珍しくウルフが出先で事件を片づける。実は高校生の時にネロ・ウルフにはまったきっかけになったのがこの本で、記念にもう一度読んでみた訳だが、やっぱり面白い。ウルフは報酬ではなく、ソーシス・ミニュイのレシピを得るために、またしても策を弄する。黒人の使用人から証言を得るために、ウルフが説得を試みるシーンが面白い。ちゃーんと読んでいれば、犯人が分かる正当派推理小説。重要な役割を果たすソーシス・ミニュイやソース・プランタンの他、作中の料理のレシピは、原書の巻末に掲載されているそうだ。