ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

中学生のとき夢中になって読んだ。こんなに愉快で頭のよい人がいるなんて。今呼んでも夢中になれる上、当時とは違ったことが得られた。まったくたいした本だ。

この本に関連して、私の中学時代にもちょっとしたエピソードがある。化学の実験室で、弁じ二を指にかけて燃やしてしまったのだ。普段はものすごく温和な化学の先生が、にこやかに笑いかけながら、拳骨を思いっきり私の脳天に振り下ろしたことを今でも覚えている。私は確かにちょっといけないことをしたが、子供はこういったことをどんどんやるべきだ。失敗しないと、それがどんなことになるのかわからないではないか。

思いついたことはすぐに言う。相手が誰であろうと関係ない。
何でもやってみないとわからない。考えただけ、本で読んだだけでわかったような気になってしまうのはだめ。
なんにでも好奇心を持つ。なんにでもだ。水道から水が落ちていくときのカーブ、ありがどうやってえさを見つけるのか。ダイヤル式の金庫の鍵の仕組み。

願わくば、自分が大学生だったときに彼の講義を聞いてみたかった。いつか人に教える仕事についてみたいと思う。