世界の論争・ビッグバンはあったか

ビッグバンがあたかも定説のように扱われることが多いなぁー、と日ごろから感じていたので、ちょうどいい本を見つけた、と思い手にした。曇りの無いめがねで、事実のみが理路整然と書かれているところが非常によい。特に、過去の発明発見にかかわる逸話が、ゆがめられて広まったことのなんと多いこと。後半に行くにしたがって難しくなっていくが、著者がいかにわかりやすく書こうとしているか、苦労のあとが見える。しかし素人にはやっぱり難しい。この辺を掘り下げていくと、きっときりが無いのだろう。読み終わっても何か釈然としないものが残るのは、素人には踏み込めない領域だからだろう。さらっと読んでしまったが、じっくり読んだとしても同じ印象になりそうだ。