すべてがFになる

すべてがFになる (講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)

面白い作品を読み終わった直後というのは、興奮が抑えられない。分厚くて長いんだが、それを感じさせないくらいスピーディーな展開。土壇場になって二展三展する真実。読み終えて、これほどの満足感を感じた作品は、久しくなかった。これを面白く感じるのは、私が理系出身だからだろうか。主人公の思考には、常日頃から文系人間に囲まれている私にとって、同調するところも多い。
この人の著作はまだまだあるそうで、なんともやっかいな作家を知ってしまったものだ。