マークスの山(上)

マークスの山(上) (講談社文庫)

マークスの山(上) (講談社文庫)

普段、ミステリを中心に読んでいるが、友人の薦めもあってなんとなく読んでみた。文章が硬く、非常に読みにくいというのが最初の感想。読み進むにつれて、それも解消されていったが、普段読みなれていない種類の本であったため、序盤は読書が非常に苦痛だった。途中で気づいたのは、この本はミステリではなく、警察小説だったということ。主人公の合田が、警察という組織の中の、勢力争いや個々人の思惑、しがらみのなかで葛藤しながら、夜もほとんど寝ずに、頭をフル回転させて犯人を探っていく過程が非常に面白い。
ただ、文章が冗長でとにかく硬い。あんまり人には薦めたくない本。世間の評価は高すぎるんじゃないだろうか。